これは取り付け前の16号給湯器です。16号の16の数字が何を意味するかご存知ですか?
実は湯量の事です。16号・・16リットル。水道水の水温が10度とします。それに25℃を足します。すると35度になります。
この35度のお湯を1分間に16L出す能力があれば、16号の給湯器となります。
既存の給湯器の前面パネルを外したところです。
一戸建ての場合はもっと大きめのサイズですが、マンションの場合は、ほとんどこの16号の給湯器です。設置スペースの関係と4人家族程度を想定しているからだと思います。
マンションなので、前面の扉に排気用の穴が開いています。
給湯器の排気筒の位置とぴったりでなくてはいけません。10年程前と比べると、給湯器の大きさが小さくなっている場合が多いので、排気筒との高さを調節するためのアダプターが必要になります。
給湯器下面の配管接続。
右から、ガス管、給水、給湯管が並んでいます。追い炊き機能がある場合は往き戻り菅も接続します。
リモコンも取替えなくてはいけません。
給湯器の取替えの際に多い質問なのですが機種が同系統でも、古いリモコンは使えません。キッチンと浴室の両方共取替えになります。
リモコンの割引率は給湯器に対して高く、おおよそリモコン2台で、給湯器の半分くらいの値段になります。
給湯器は修理で直る場合もあります。メーカー直接の修理費用はリンナイの場合で、2万円台です。でも10年以上経過している給湯器は、修理しない方がいいのです。なぜかと申しますと、肝心の基盤が廃盤に、なっている場合が多いからです。
修理のほとんどが基盤の温度センサーの部分になります。ここだけを修理してしまって、近いうちに、基盤が壊れてしまうと、次は本体の取替え工事になってしまいます。2度手間2重払いになる可能性が高くなります。
故障した時、いきなり私共みたいなリフォーム屋には頼んではいけません。修理で済む場合は、メーカーの方が圧倒的に安くなります。
既存浴槽撤去後−1
タイル仕上げの既存の浴室が古くなって、ユニットバスに交換する工事は多いのです。でも稀に寸法が足りないため、ユニットバスが入らない場合があります。
増築すればいいことなのですが、大阪市内など、住宅密集地では、増築の余地が無い場合もあります。軒下を利用して、30センチほど寸法をかせぐ場合もありますが、それも出来ない事が市内では多いです。今回の工事も、そのパターンでした。
写真は既存浴槽をバラしたところです。この後、床/壁タイル張替え、シャワー、水栓取替え、浴槽新調、建具入れ替え、塗装工事で、浴室一新します。
既存浴槽撤去後−2
タイルの裏のバラ板が腐っている場合、壁のタイルを全部落とした方が良い場合もあります。今回のお客様の場合はしっかりとした下地だったので壁のタイルは、接着剤で上貼りで仕上げます。
この方法は、左右で合計1センチ程度浴室の幅がせまくなりますが、費用が安くなります。
既存浴槽撤去後−3
浴槽をはずしたところです。コンクリート土間はしっかりしていて、シロアリの被害もありません。
(コンクリートにもシロアリは生息します。)
浴室の前の、洗面台を撤去した後の写真です
浴室の工事の場合、洗面台は一旦はずさないと、工事が出来ません。
床のクッションフロアを張り替えたり、浴室の入り口の建具を新調するため、また袖壁を作り直す必要もあり、洗面台はホントに工事の邪魔になります。
床のタイルの見本です
基本的に、床タイルは滑り止めとなっている為、艶はありませんが、綺麗な色が揃っています。
洗面室と、浴室の境目です
ココに袖壁を作って、浴室入り口のアルミ製折れ戸の建具を入れます。
洗面室の床
最近のリフォーム(新築でも)は、ほとんど洗面室は、CFでフローリングはあまり貼りません。
CF=クッションフロア
床見切り材
このお客様の現場では、洗面室入り口に建具がないので、見切りで既存の床と縁を切ります。
給湯器取り付け
とにかく、隣地との余裕がないので、浴室の窓下に浴室専用の給湯器を取り付けました。元は釜炊きの風呂です。
キッチン側に給湯器があります。このキッチンの給湯器から湯を引くと、給湯器を大型に交換する必要がありますし、設備配管が長くなり、工事費も高くなります。
対策として浴室専用に16号の給湯器を新設しました。このほうが安く済みます。
新しい浴槽の設置
人造大理石浴槽です。 この浴槽は一般のFRP浴槽より汚れが付きにくく、お掃除が楽です。
当然ステンレス浴槽みたいにヒヤッと感がありません。
水栓金具の設置のための下地
水栓金具が壁を貫通する場所は、なるべく広い範囲で下地を補強します。今回は左官仕上げなのでラスカットを貼っています。
建具のわくと間仕切り壁
画像は浴室側なので、ラスカット(左官下地)を貼りタイル工事、裏側はクロス工事になります。解体からココまで4日です。
今回の浴室工事の工期は6日間です。その間、もちろんお風呂に入れないので、春先や夏の終わり頃に工事してもらうのが良いかもしれません。
浴槽の据付
浴槽、水栓、リモコンの取り付けが終わりました。タイルを施工した後に浴槽の廻りにコーキングを打ちます。
新しい混合水栓
この水栓金具は2万円程度ですが、高価な製品になりますと20万円くらいするものもあります。
ドアから折れ戸
一昔前は片開きで、外に開くドアが主流でしたが、やっぱり浴室はアルミ折れ戸の内開きのほうが使いやすいですね。バリアフリーの計画では引き戸にしますが、少々お値段がたかくなります。
築年数が 30年以上経つ木造住宅ではほとんど在来工法であるタイル貼りになります。このような古い浴室のリフォームでは寸法が足りないためユニットバスを設置出来ない場合もあります。
この時ユニットバスをつけるために寸法を稼ごうとすると柱だけではなく梁まで施工範囲が広がります。この場合もちろん洗面室や廊下の寸法に影響を及ぼすため、かなり大掛かりな工事になります。
このような事からコスト面を考慮すると、無理に在来工法の浴室をユニットバスに計画しない方が良い場合が多いです。逆に広い在来工法浴室をユニットにすると浴室寸法が狭くなる場合もあります。
在来工法からユニットバスにしない場合の浴室工事は、工法によって値段がずいぶん変わってきますし、水栓など部品をバラバラに購入する事になりますので、施工店に工事内容の提案の説明をしっかり受けましょう。
ある部品・・
ここにプラスチック製のネジ2つありますが・・・みなさんが毎日使う、ある住宅設備機器の部品で、使用時に見えない所ですけど、すぐそばに付いているものです。
さてどこでしょう?
水道管接続部品
水道の配管ですが、水圧が結構かかっている場所なのに、こんなクリップで止めているだけです!
電源
自分で取替えするときも、アースもキチンと取り付けましょう。ビスで締めているだけなので、ドライバーでOKです。
ウォシュレットでした
上の写真のプラスチック製のネジ2本を、便器の裏から締め付けて、便座が固定されています。特殊な工具はいりません。手で簡単にはずせます。
家電量販店でウォシュレットを購入した場合、必要な工具は全部入っていますので、誰でも簡単に取り付け可能です。
工務店や水道屋さんに交換を依頼すると工賃は結構取られますので、DO IT MY SELFでどうぞ。ウォシュレットは結構素人の方でも、比較的簡単に取り付けできます。
パッキンなど必要部品も、ほとんど梱包されていますが、念のため販売店に確認してください。工具としては、モンキーレンチとドライバーが必要です。
「ノズルの根元から水が、ポトポトおちているので、修理して下さい・・・」っと、よく問い合わせがあるのですが、修理は基本的にできません。私の経験ではウォシュレットの平均寿命は6年から12年くらいでした。
それでも、節水機能、節電機能、などエコ仕様の製品は地球環境にやさしく、メーカーと仕様によりますが、ランニングコスト削減で、定価が高くなる分の元は取れそうです。ウォシュレットは稼動部分が多いし、水廻りの部品なので平均7〜8年くらい使えたら良しとして下さい。
雨漏りのご相談を頂いて、現場調査にお伺いしたときの写真です。
このお客様は、築17年の家を購入されました。引越し当初から10箇所以上の雨漏りを確認されていました。
このお家が建築された頃、「出窓、シャッター雨戸」が出始めました。まずこの窓廻りは全てコーキングを打ちます。それと怪しいのが屋根です。
写真で確認できますが、棟違いになっています。
(落ち棟とも言います)
この屋根が段違いになっている箇所の板金なども点検します。 あとは2箇所設置されているバルコニーのドレン(水抜き穴)や防水の状態も確認します。
単管足場
4tトラック満載になります。
仮設足場の材料
この部品で踏み板を受けます。
クランプなど単管足場の部品
写真が、足場の踏み板を直接支える金物です。足場の骨組みをつなぐ、クランプと呼ばれる材料を、搬入しやすいように、まとめて袋詰めしたものです。
養生シート
青いシートが張られていますが、隣地との状況により防音シートで施工する場合があります。
仮設工事完成
斜材
斜めに設置されている材料が確認できると思いますが、これは筋交いではありません。歩み板を上から吊っています。何故かと申しますと通行のためです。
玄関先に足場の柱が立つと、通行の邪魔になりますし危険です。
柱が空中に浮いているのがわかります。
養生のテープ
色によって機能が違います。青色のテープは厚みが薄くなっています。これは粗面用で凸凹の大きい外壁に使用します。薄いので破れやすいのですが、外壁に密着します。
プライマー
コーキングを打つところは清掃し、ホコリを落としてからプライマーを塗ります。接着剤みたいなもので、コーキングが後々剥がれないように、下地と密着させるために使用します。
消費期限
写真では少し解りづらいですが、プライマーの缶に、日付が印刷してあります。これは消費期限です。プライマーは揮発性なので、消費期限が切れたものは破棄しなくてはいけません。
硬化剤
2液性とよばれるもので、この缶に入ったものと、写真後ろに袋が見えますが、この硬化剤とを混ぜて使います。一般的にホームセンターなどで売られているものは1液性でプロは使いません。
1液と2液を混ぜる機械です。この丸い部分がクルクル回って、完全に1液と2液をなじませます。
先ほどのマスキングテープを1,5cmの間隔で貼り、コーキングの幅を作ります。
サッシ廻りの、下の辺はコーキングを打ちません!
これは万が一、外壁に水が入ったときに、その水を受けないようにするためです。要するに水の逃げ道を作っておきます。5cm返ったところで止めます。
屋根廻りと壁との境目は、複雑な形状ですので、慎重に施工します。コーキングは切れ目なしで施工するのが基本です。なるべく継がないようにするって事です。
コーキングは一番厚みが大きいところで、1cm以上は確保するように、施工しなければいけません。
このように、雨漏りなどでのコーキングは、サッシ廻り、ひさし、壁際屋根板金、ひび割れ箇所、全て完璧に施工する必要があります。
全部で大小120箇所の外壁ひび割れが確認できました。まず写真のように徹底的に確認作業だけを行い、黄色いスプレーでチェックしていきます。こうする事で施工漏れやミスが少なくなります。
よく外壁塗装の仕様の良し悪しで、塗料の品質や性能などにこだわります。そして平米当たりの単価だけが取り上げられ、価格の競争がみられます。
しかしこのような補修の工事で最も大切なのは、下地作りにあります。しっかりとした下地を形成させる事で、仕上げの材料が有効に効果を発揮できるように施工する事が重要です。
キッチンや浴室の工事にも当てはまりますが、どこの施工店が仕事をしても、仕上がりにさほど違いはありません。綺麗になって当たり前です。しかし外壁塗装工事は、お客様が目にする仕上がりの材料や製品の、その前の下地の作り方で、快適性や耐久性が変わってきます。
塗装工事の価格は、平米数・材料でほとんど決まっているように感じられると思います。しかし下地作り、補修方法、その材料や工程、についても見積りに反映されているはずなので、しっかり確認しましょう。
A,施工前
B,施工後
写真は、雨漏りの原因の一つであった棟違いの屋根部分です。
本来カラーベストは、その材料自体に防水性があるので、少々色が飛んでいても、直接雨漏りに関係ありません。ただ、塗料が付いていない状態が長く続くと劣化はします。
このカラーベストの下地は、防水紙、12mmコンパネ、寸五(45mm角)が尺五(450mm)間隔になっているはずです。
これらを全て濡らしてしまうような雨漏りの原因が、カラーベストの劣化だけである事は稀です。しかしコケなども付いてくるので、外壁塗装をされる時は、一緒に屋根も塗装される事をお勧めします。別々に施工すると仮説工事が2重手間になります。
A,施工前
B,施工後
既存は防水モルタルのバルコニーです。この工法は、防水性の高いモルタルを均して仕上げとしています。建築当時の工法の主流で、バルコニー防水の仕様で一番信用できない工法です。
しかしエクステリアの屋根が付いていたので、少々のひび割れでは雨漏りに至りません。しかしそのままにしておくと、後の補修代金が高くなります。
防水には、シート防水やFRP防水などがありますが、今回は、ウレタンを流して防水しました。ウレタン防水は安価で躯体の揺れに対する追従性があり、見た目も綺麗で滑りにくいです。
耐久性は優れているとは言えませんので8年目くらいで特にドレン廻りからの点検が必要です。施工が広範囲に及ぶ場合は脱気塔を施工し、下地との間の空気を抜かないと「ふくれ」が生じます。
外壁の塗装工事は建物の美化だけではなく、補修工事としての要因が強いです。建物、築年数に合った施工方法でなくてはいけません。
見積り書を確認する事が、一般の方にとってリフォームの中で、最もわかりにくい分野だと思います。
工法・材料自体が多種多様で、適材適所である事が素人の方では判断できないからです。この事から、塗装補修工事は必ず2〜3社に見積りを依頼して、十分な説明を受けるようにした方が良いです。